SSR 産学戦略的研究フォーラム 2008年度: Web2.0におけるリッチクライアント開発のためのアスペクト指向技術の調査研究

主査: 鷲崎弘宜(早稲田大学 / 国立情報学研究所GRACEセンター)
更新: 2009年4月22日

本調査研究では,財団法人 情報科学国際交流財団 SSR 産学戦略的研究フォーラムの助成を受けて、クライアントサイドスクリプトを用いたアスペクト指向プログラミング(Aspect-oriented Programming: AOP)およびその周辺技術・手法の確立のために、SSR賛助企業メンバーと連携の上、2008年度において次の項目について調査研究を実施しました。

AOPとは、従来のモジュールベースのプログラミングにおいて複数のモジュール群に散らばりもつれ合ってしまうような横断的関心事(例えばロギング、キャッシュ、認証など)の分離実装を可能にするプログラミング方式です。AOPにより、プログラム全体の保守性や開発の生産性を飛躍的に向上させられます。アスペクトは記述から実行までのいずれかの段階で織り込み対象プログラムに合成(weaving; 以下,織り込み)されます。また、AOPの考え方をソフトウェア開発の上流から適用し、開発の要求定義から分析設計を通じて実装・テスト・保守に至るまで関心事を分離する開発方法は、アスペクト指向ソフトウェア開発(Aspect-Oriented Software Development: AOSD)と呼ばれます。

本ページでは、2009年9月まではSSR賛助会員限定の形で成果を公開します。以降、順次広く公開することを予定しています。

研究成果(1)

本調査研究の成果として、JavaScriptプログラムについてプロキシ上で透過的かつ動的にアスペクトを織り込み可能であり、アスペクトを織り込み対象から完全に分離して記述可能な枠組み AOJS: Aspect-Oriented JavaScript programming framework を実現しました。その成果を下記に公開します。

また、下記の論文発表および口頭発表を行いました。一部、予定を含みます。

研究成果(2)

Web2.0開発におけるAOPの実践状況として、下記の調査研究を実施しました。

活動報告

2008年度に以下の活動を行いました。

参加メンバ

本調査研究に関する問い合わせは ssr2008-aop [_at_] list.waseda.jp までお願いします。