“ゲーミフィケーションを用いたバグパターンによる欠陥除去の促進”が第20回 ソフトウェア工学の基礎ワークショップ FOSE 2013 in 加賀にショートペーパ採択されました。

新井 慧、坂本 一憲、鷲崎 弘宜、深澤 良彰、”ゲーミフィケーションを用いたバグパターンによる欠陥除去の促進”、第20回 ソフトウェア工学の基礎ワークショップ FOSE 2013 in 加賀、石川県加賀市山代温泉、2013年11月28-30日 (fose2013_submission_36.pdf)

プログラムの欠陥を検出する静的解析ツールは,ソフトウェアに作りこまれた欠陥の早期発見に役立つことが知られている.一方,欠陥の誤検出や些細な欠陥の報告が多すぎるといった問題点があり,その有用性にもかかわらず静的解析ツールの普及は進んでいない.上述の問題点を解決するため,より正確な静的解析を実現するための研究が広く進められている.しかし,これらの研究は,検出数の多さから欠陥が無視されがちになる問題を直接的に解決するための研究ではない.本論文では,静的解析ツールを利用する開発者の欠陥修正に対するモチベーションを向上させ,報告された欠陥がより多く修正されるような仕組みを提案する.静的解析の結果をわかりやすく可視化し,報告される欠陥をより多く修正させるように動機づけることで,開発者が報告される欠陥を無視しがちになる問題を緩和し,ソフトウェアの品質向上を図る.提案する仕組みの有用性を確認するため,提案する仕組みを導入したツールを開発し,被験者実験を行った結果,ツールを利用することによっておよそ1.5 倍ほど多くの欠陥が修正されることを確認した.