類似プロダクトでのテスト実行履歴を用いたブラックボックステストにおけるテスト優先度付け、SQiPシンポジウムにて発表予定

野口 直寛, 鷲崎 弘宜, 深澤 良彰, 佐藤 孝俊, 太田 健一郎, “類似プロダクトでのテスト実行履歴を用いたブラックボックステストにおけるテスト優先度付け”, ソフトウェア品質シンポジウム2015(SQiPシンポジウム2015), 東洋大学 白山キャンパス, 2015年9月16-18日.(to appear)

テストケースの実行順序は、しばしば勘や経験に依存して決定されることがあるが、そのような場合にはブロッカーバグがテスト実行の後期に発見され、その修正待ちによりテスト実行が遅延するといった問題が発生する可能性がある。ゆえに、テストケースの優先度付けを行うことで実行順序を最適化し、深刻なバグをより早期に発見できるようになることが望ましい。また、ソフトウェアテストの外部委託市場は世界的にも拡大が予期されている[1]が、そうした第三者テストにおいてテストはしばしばブラックボックスに実施される。しかしながら、ブラックボックステストにおいてテストケースの優先度付けを行う方法は、最適化に利用できる情報が限られていることもあり既存研究において充分に明らかではない。我々は、過去の類似プロダクトにおけるテスト実行結果を利用し、新規プロダクトにおいてブラックボックスに実施される単体・結合テストのテストケースを蟻コロニー最適化を用いて優先度付けする枠組みを提案する。なお、本件のアイディアはICST 2015において発表済みであるが[2]、それに加え本稿では未発表である実開発における適用の工夫および結果の詳細について報告を行う。

[1] NASSCOM, “Research & Intelligence: Software Testing – Shifting from Functional to Business Assurance”, 2011.
[2] Tadahiro Noguchi, Hironori Washizaki, Yoshiaki Fukazawa, Atsutoshi Sato, Kenichiro Ota, “History-Based Test Case Prioritization for Black Box Testing using Ant Colony Optimization,”ICST 2015, Testing in Practice track, 2015.