IPA SEC journal 2017年3月号掲載予定 GQM+Strategiesによる組織目標と戦略の整合化および目標定量管理の実践と拡張

鷲崎弘宜、新谷勝利、青木耀平、志村千万輝、“GQM+Strategiesによる組織目標と戦略の整合化および目標定量管理の実践と拡張 – SEC WGおよび早稲田大学ゴール指向経営研究会の活動より”, IPA SEC journal, 2017年3月 (掲載予定)

IPA/SECにおいては2007年10月から、フラウンホーファー研究機構実験的ソフトウェアエンジニアリング研究所(IESE)と共同でGQM+Strategies(目標・質問・メトリクス+戦略)の研究に取り組んできた。GQM+Strategiesは、組織のあらゆる箇所や階層において目標と戦略を、定量管理可能な形で整合させ、改善させ続ける手法である。IESEの名称が「実験的」と冠するように、SECとの取り組みにおいて企業における複数回の実践を経て手法の洗練化が図られた。また、一般へと展開すべく、SECにおけるWG(作業部会)にて教材を作成し、SEC主催セミナーを実施している。さらに2013年4月からは、活動主体を早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所・ゴール指向経営研究会に移行させて、さらなる研究、実践、教育・普及に取り組んでいる。具体的には、GQM+Strategiesにおいて作業成果の質が分析者の経験や観点に大きく依存するため、その改善と発展を意図した様々な手法を研究し、企業における適用を経て有効性を確認している。本稿では研究成果を中心としてゴール指向経営研究会の活動を紹介するとともに、システムズエンジニアリングの観点からGQM+Strategiesを解説する。なお、SECにおけるWG活動成果についてはSECジャーナルの過去の解説 [1][2]を参照されたい。