「QA to AQ: アジャイル品質保証のパターン集」をUltimate Agile Stories 5に寄稿

鷲崎弘宜、”QA to AQ: アジャイル品質保証のパターン集”、Ultimate Agile Stories Iteration 5、2015.

本稿では、アジャイルプロセスにおいて効率的かつ効果的に品質保証するために有用なアジャイル品質保証のパターン集“QA (Quality Assurance) to AQ (Agile Quality)”の一連のシリーズ[1][2][3][4]を解説します。“QA to AQ”(以降QA2AQと略記)との名称には、「伝統的な品質保証からアジャイル品質へと変わっていこう」「昔ながらの品質保証の考え方から脱却し、アジャイルプロセスに適合する形でよりアジャイルな方法で品質保証を進めよう」といったメッセージが込められています。

QA2AQはもともと、アジャイル開発やオブジェクト指向、パターンの実績で著名なJoseph Yoder, Rebecca Wirfs-Brock, Ademar Aguilarの3氏により、2014年のアジア地域におけるパターン国際会議AsianPLoP’14において、6つのパターン(Pattern)と15のパトレット(Patlet、問題・解決の対のみを記述したパターンのモト、小さなパターンのようなもの)のまとまりとして発表されました[1]。その後、パターンとしては未完成であったパトレットについて順次完成させるとともに、新パターンの拡充および整理により以降のPart 2[2]、Part 3[3]、Part 4[4]の発表へと至っています。筆者は[1]についてシェパード(投稿論文を改善させるための助言役)を務め、[3][4]について共著者としてパターンの執筆や洗練に加わっています。